令和元年度6月議会


掲載日:2019.06.21

性的少数者の人権に対する施策の推進

性的少数者の人権施策を推進するに当たっての認識
現在、東京オリンピック・パラリンピックの開催を控え、性別や性的指向など、いかなる種類の差別も許されないというオリンピック憲章から、性的少数者の人権に対する取り組みが関心を集めているところと認識している。  また、平成27年11月に東京都渋谷区と世田谷区が同性パートナーシップ制度を始めたことを皮切りに、同様の制度を導入する自治体が徐々に増加している。東京都では、LGBTなど性的少数者への差別の禁止を盛り込んだ人権尊重条例が制定され、平成30年10月に施行されている。企業においては、先進的な取り組みを進める外資系企業を中心に、日本企業でもダイバーシティ推進の一環として、また人権啓発等の観点から、差別禁止や理解促進を掲げ、性的少数者を支援する企業も徐々に増加している。さらに、最近では性的少数者を好意的に捉えたテレビ番組が放送されるなど、メディアを介して若い世代を中心に性的少数者の人権に対する理解は徐々に広まっているものと認識している
一昨年の6月議会からの啓発、講演、パネル展等や電話相談窓口の開設等の具体的な取り組み状況
平成29年度の取り組み:市職員に対して、新規採用職員、部長級職員、次長級職員、課長級職員、人権施策庁内連絡会議の関係職員、合計157名に対し、啓発DVDによる研修を実施。 平成30年1月に、「多様な生と性とともに」と題し、男女共同参画職員研修を実施し、42名が受講。これに並行して、担当課である人権推進課及び市民相談室の職員11名が埼玉県主催の研修を受講し、平成30年1月から性的マイノリティのための悩みごと相談窓口を男女共同参画推進センター及び市民相談室に開設し、3月までに2件の電話相談が寄せられた。  児童生徒及び保護者向けとしては、市内小学5年生及び中学1年生の全児童生徒、保護者を対象に性的指向及び性同一性障害に関する内容を記載した人権パンフレット「こころのふれあい」を配布。  市民向けとしては、平成30年2月にLGBT公開シンポジウム「いろいろな性いろいろな生き方~多様性を認め合うまちをめざして~」を開催し、106名の参加。このほか豊岡地区区長会の視察研修時に性的マイノリティの認識を深めるための車内研修として啓発DVDの視聴を実施。  研修以外では、8月に市庁舎1階及び5階のトイレに性別に関係なく誰でも利用できるトイレとして多目的トイレの表示をいたしました。  次に、平成30年度の取り組みとしましては、職員研修は平成29年度とほぼ同様に実施。 また、性的マイノリティのための悩みごと相談では、平成30年度は延べ17件の相談が寄せられた。市民向け啓発事業では、平成30年9月に「「いろいろな性 いろいろな生き方~カミングアウトとLGBT家族の課題~」をテーマに人権問題講演会を開催し、135名の参加。このほか連合区長会視察研修時に啓発DVDによる車内研修、それから人権週間に合わせて12月4日から8日までの期間、市役所市民ホールにてLGBTパネル展を開催。
現在、実施予定の事業など、今後の具体的な取り組み
新たな取り組みとしては、まず支援団体による性的少数者の交流促進を目的とするコミュニティカフェの運営支援として、団体へ男女共同参画推進センター相談室の貸し出しを行っている。また、市民提案型協働事業におきまして、市内小中学校の児童生徒を対象としたLGBT学習会及び教職員等を対象としたLGBT研修会を予定。  それから、ダイアプラン男女共同参画部会において、所沢、飯能、狭山、日高、入間の5市共同で性的マイノリティに関する意識調査の実施、市職員向けの性的マイノリティに関するガイドブックの作成、性的少数者の取り組みに関する先進地視察、これらを実施する予定である。引き続きダイア5市による男女共同参画部会において、同性パートナーシップ制度など性的少数者に関する行政課題について調査研究を行っていく。
学校教育における取り組みについて 一昨年の6月議会から性的少数者に関する教育の必要性を取り上げてきた。教職員、生徒等に対しての性的少数者の人権教育をどの程度必要だと認識しているのか
人権教育は、学校教育の基盤であり、全ての教育活動を通じて行っている。特にLGBTについて学校教育で取り上げていくことは、互いに多様性を認め合い、尊重し合う共生社会の実現を目指す上で大変重要であることを認識。そこで、市教育委員会としては、性的少数者に対する研修等を通じ、管理職や教職員の理解を深めるとともに、児童生徒が安心して学校生活を送ることができるよう努めていく
図書室や保健室にLGBTに関する本や校内にLGBTのポスターを設置するのは大変有効であり、市の教育委員会として設置を促してまいりたいと答弁だったが、その後はどのような現状か
LGBTに関する本や校内にポスターの設置は、本については13校、ポスターについては10校が設置している。教職員研修については、小学校で16校、中学校で9校が実施。具体的には、LGBTに対する正しい理解や生徒理解を行っている。そのほかに職員会議の場や新聞記事の回覧を行い、情報の共有化を図っている。今後も、より一層の適切な対応を各学校にお願いしていきたいと考えている。  児童生徒に関しては、学級活動、保健体育等の時間に担任あるいは教科担当や養護教諭等による発達段階に応じた性に関する指導をベースにして、人権教育を中心に全ての教育活動を通じて人権推進課と連携し、啓発を行っている。  PTAに関しましては、家庭教育学級等の研修会において講演会を実施。また、各種研修会においてLGBTを含めた人権に関する資料や人権啓発リーフレット、人権に関するDVD視聴を通して、そのさらなる周知に努めている。  行政と教育委員会の連携については、NPO法人と連携し、LGBT学習研修会を実施いたします。このLGBT学習研修会を各学校に通知し、学校の実態に応じて児童生徒あるいは教職員、またはPTA等を対象に研修会を予定している。
今後の取り組み・課題、講演の実施等の見込みは
LGBTに悩む児童生徒のいる可能性はどこにもあること。正しい知識を持っていないと適切に対応できなく、子供たちの心を傷つける可能性があることから、今後も人権教育においてLGBTについて正しく理解するために各学校に働きかけ、LGBTに関する講演会も実施し、啓発を行っていく
同性等パートナーシップ制度導入の必要性に対しての見解
平成31年4月1日現在では20の自治体が同様の制度を導入している。 さいたま市などで同性パートナーシップ制度導入に向けての請願が採択され、導入への動きがある。 制度の導入により適用が拡大されることは、各事業者にパートナーシップ制度に対する配慮を求めることで、携帯電話会社、クレジット会社、航空会社、住宅ローンでの家族特典が適用される。生命保険会社の死亡保険金の受取人として認められる。医療行為での同意が認められる。賃貸住宅などの入居契約が可能となる。異性との結婚と同等の福利厚生が受けられるといったことなどが挙げられる。
西部地域まちづくり協議会での検討を
昨年度、ダイアの男女共同参画部会において、同性パートナーシップ制度について調査研究を行うとともに、これらの方針について検討を進めてきた。今年度は、同性パートナーシップ制度導入についての研究課題の基礎資料として、性的少数者など性別にかかわる市民意識調査を実施していく。また、既に制度を導入している先進地への視察を予定。同性パートナーシップ制度について、西部地域まちづくり協議会男女共同参画部会において、さらに検討を深めていく

SDGs(持続可能な開発目標)の推進について

入間市のSDGsに対しての認識として、当市においてSDGsをどう捉え、推進していくのか
グローバル化が進む中で、地球規模での持続可能の追求に向けた取り組みが必要とされており、そうした意味からも、国連サミットで採択されたSDGsの推進は、我が国においても取り組むべき大きな課題となっている。そのため、国においては、全ての国務大臣による推進本部を設置して、持続可能な開発目標(SDGs)実施指針を決定するとともに、アクションプランを策定し、推進を図っているところである。内閣府においては、SDGsの取り組みを地方創生と連携して自治体の施策に落とし込むことで地域づくりと結びつけていくことを提唱しており、自治体がSDGsに取り組む意義として、地方創生は少子高齢化に歯どめをかけ、将来にわたって成長力を確保することを目指しており、人々が安心して暮らせるような持続可能なまちづくりと地域活性化が重要。SDGsに掲げられる17の目標については、これまでも市が進めてきた各施策の中にもさまざまな形で取り組まれておりますが、国の動きを踏まえ、今後は今まで以上にSDGsを意識した取り組みを進めてまいりたいと考えております
今後、当市ではSDGsに取り組んでいく予定はあるのか。取り組む場合、どのように取り組んでいくのか。職員や市民、また次世代を担う子供たちへの啓発はどのように行っていくのか
取り組みに係る先進的な自治体の例としては、SDGsを活用して、特に注力すべき政策課題の明確化を図ったり、経済・社会・環境の三側面の相互関連性の把握による政策推進の全体最適化の実現に役立てている。入間市においても本施策への採用を含めて早急に研究を進めるよう指示してまいります。また、職員を初め市民においてもSDGsについての認識は広がっていないものと思っているので、国や県と連携し、周知に努めてまいりたいと考えている

若年成人世代のがん患者に対する支援の検討を

40歳未満のがん末期の患者さんは介護保険は使えない。40歳未満の患者であれば適用される小児慢性特定疾病の補助対象にもならない。制度のはざまに置かれ、ないない尽くしである。この為、同じ介護サービスを週3回受けた場合、自己負担額は介護保険利用者の7倍以上に膨らむと積算されている。若年者の在宅ターミナルケア支援事業を立ち上げた。その適用が認められれば、介護保険同様、訪問介護サービスと福祉用具のレンタルが患者の1割負担で利用できる。助成負担は県と市町村の折半で45%ずつ。  また、ほぼ同様の事業が平成28年6月より横浜市でも市の単費でスタートした。類似の支援策導入を検討し、ご自宅で家族と最後まで安心して生活できる体制整備を図っていただきたいと考えますが、どのようにお考えか
入間市には、他の施策においても、40歳未満のがん末期の方に対する特別な支援はない。 兵庫県において40歳未満のがん末期の方を対象に、訪問介護や福祉用具の貸与等の在宅サービスの利用料の一部を助成する事業である若年者在宅ターミナルケア支援事業、こちらを県から2分の1の補助を受けて41の市町のうち23市町が実施しているということは認識している。埼玉県に確認したところ、現時点では同様の補助事業を実施する予定はないとのこと。県内で事業を実施している市町村についても把握していない。しかし、40歳未満のがん末期の方の負担の軽減を図っていく必要は認識しているので、今後県や近隣市の動向等を確認しながら、支援のあり方について研究していく