平成30年度12月定例会


掲載日:2018.12.13

【人権】 あらゆるハラスメント防止のために

ハラスメントに対しての市の基本認識
他人に対する発言や行為で不快な思いを与えたり、傷つけたりする、いわゆる嫌がらせのことであり、近年では30種類以上のハラスメントが存在する 行う側の意識の有無に関係なく、相手方が傷つく、苦痛や不利益を与えられたと感じた場合も該当する。 ハラスメントは、職場などの閉鎖的な人間関係の中で発生し、被害者によってはハラスメントが原因で自殺に追い込まれることもあるなど重大な人権侵害であると認識している。
セクシュアルハラスメント等の相談状況・体制
セクハラ、パワハラ、マタハラに係る相談件数、体制及び相談員の人数については、 平成29年度、市役所においては、いずれの相談もない 相談体制は、窓口を人事課とし、市職員を相談員として配置。人数は30名であり、このほかに専門員として、こころの健康相談カウンセラー1名、計31名である
庁舎内、市民からのセクハラ、パワハラ、マタハラに関しての相談件数、相談体制、相談員の人数
市民相談室における一般相談及び商工観光課所管の労働相談においてセクハラ1件、パワハラ12件の相談、マタハラの相談はない。相談体制としては、主な窓口として市民相談室における各種市民相談及び男女共同参画推進センターの女性の悩みごと相談などとなっている。相談員の人数は、市民相談室及び男女共同参画推進センターの市職員が合計で11名、このほか労働相談では社会保険労務士が、女性の悩みごと相談では臨床心理士が専門員として各1名配置している
被害者の自立支援として心のケアなどについての支援も必要と考えますが、それらの支援に対する当市の取り組み
被害者の心のケアについては、ハラスメント被害者の特徴として、過度の緊張状態から起こる震えや痛みなどの身体症状や心的外傷後ストレス障害、いわゆるPTSD、自尊感情の低下や無気力状態など精神的に重篤なダメージを受けることが多く、その結果、ひきこもりや重度の精神疾患、最悪の場合は自殺に至ることもまれではない
研修状況やほかの部署との連携調整が不可欠であると思うが、どのような状況か
現在、ハラスメント相談に特化した研修は実施してないが、市民からの相談を受ける上で、各部課において国や県、あるいは専門機関が開催する研修に参加しているという状況である。 市役所における職員研修としては、新規採用職員研修及び主任研修において、職員がお互いの人格を尊重し合い、快適に働くことができる職場環境を確保するため、ハラスメントの防止を目的に研修を実施している。
最近では、若い層の男女間で起きる暴力について、デートDVという概念が認識されている。 このようなハラスメントを含め、今後どのような認識で市として取り組んでいくのか
ハラスメントは重大な人権侵害であり、被害者は精神的な苦痛を受け、重度の精神疾患の症状、あるいは自殺に至る場合もある一方で、加害者はDVやストーカー行為、性暴力などの重篤な問題や事件を誘発する可能性が高く、社会的な問題と考えている。 市職員に対しては人権問題研修等を通じて市内部から率先してハラスメントを許さない職場環境、風土づくりに努めていく。  また、市民に対しては、各種啓発ポスター等の活用や講座、講演会による周知、啓発に努めるとともに、市民相談、労働相談等の各種相談において、まず相談者に寄り添って傾聴していく。

【教育行政】 次世代の命の尊さを学ぶ育成・支援について

性教育に対する認識、小学校、中学校での性教育の内容、妊娠、出産や体の発達など思春期特有についての学びはどのように行われているか、性に関する指導の実施の現状は
性について具体的に時間数はどの程度されているのか
小学校では4年生の体育科の保健領域、体の発育・発達において体の発育・発達の一般的な現象や個人差、思春期の体つきの変化などを年間1時間程度学習。また、5年生の理科のB、生命・地球において動物の発生や成長を年間で16時間程度学習
年、性の低年齢化が叫ばれており、それに伴う若年層の望まない妊娠、性感染症が問題視されている。 中学生、高校生に対する性感染症予防の推進対策として、現在どのような取り組みをされているのか
中学校では、性感染症については3年生の保健体育科の保健分野、健康な生活と疾病の予防においてエイズ及び性感染症の疾病概念や感染経路について理解をし、効果的な予防方法を身につける必要があることを学習。その他特別活動の時間において養護教員による男女交際、性感染症予防の授業や外部指導者によるエイズ予防、正しい性知識の講演会など、やはり各中学校が工夫して予防推進に取り組んでいる
今後の取り組みについて
自他ともに尊重する心を育むためにも性に関する指導を含めた命の尊さについて、今後も道徳を初め教育活動全般において指導の充実を図っていく

【保健行政】 時代に合わせた母子保健施策の拡充

母子健康手帳の現状 入間市において構成、掲載内容など、特に工夫を加えられている点は
平成24年度に様式の改正があり、主な改正点としては、まず妊娠経過の記載欄に妊婦自身の記録のページがふえたことで両親による記載が可能となり、妊娠期からの父親の育児参加につながっていること、また妊娠期に注意したい症状や考慮すべき事項が充実したことが挙げられる。 申請時期、1カ月健診時の情報の拡充が図られ、新生児聴覚検査の結果記載欄が追加をされたこと、胆道閉鎖症などの病気の早期発見のためにカラー刷りの新生児の便色カードのページが増えたことが挙げられる。  また、任意の予防接種の記録や予防接種スケジュール例などを追加したことが挙げられる。市で使用している母子健康手帳は、この国の改正に沿ったものを使用しており、特に独自の情報は盛り込んでない、妊産婦やその家族への子育て情報提供として地域保健課が作成した妊娠、出産、子育てサポートプランやこども支援課が作成した入間市子育てガイドブック、こちらのほうを母子健康手帳と同時に配布している
親が親になり切れず、子育ての孤立感、児童虐待の増加は大きな上昇カーブを描いている。 妊娠届を提出し、母子健康手帳を受け取るが、窓口はどこで、どのようにして交付されているのか
平成29年度から市役所こども支援課と健康福祉センター地域保健課に子育て世代包括支援センター、愛称がいるティーきっずとよおか、いるティーきっずふじさわを設置し、これにより市役所内の母子健康手帳の交付窓口を市民課からこども支援課へ変更している
交付された際、出産に対する不安、悩みをお持ちの方へはどのようにして対応されているのか。
子育て世代包括支援センターでは、保健師等の専門職が母子健康手帳交付時に妊婦に対するアンケートを実施、心身の状態、家族や経済の状況についての確認を行うとともに、妊娠、出産、子育てに関する不安や悩みについての相談に応じている。また、支援が必要な妊婦に対しては、地域保健課の地区担当保健師が継続的に対応をしている。
父親へ祖父母や家族などの育児参加、サポートを後押しする取り組みの現状は
両親学級や乳幼児健診、食育教室等の事業において父親や祖父母の参加を受け入れ、指導を行っております。特に土曜日に開催をしている両親学級については、父親の参加が多いため、父親の育児参加を促す取り組みとして沐浴や赤ちゃんの着がえ、ミルクの調乳等の実習を取り入れるなどの内容を工夫している
近年、スマートフォンやIT端末を活用して妊娠期の体調や胎児、乳幼児の成長を記録、子育てに関する情報等をタイムリーに入手できる母子健康手帳アプリの導入が全国の自治体で増加してきている。健診の記録はグラフ化できることから、視認性も高く、子供の成長を簡単に記録でき、データを家族などと共有できるようになっている。アプリは大切なデータもサーバーなどでバックアップできることから、災害時などのいざというときでも記録が失われる心配はない。実際2008年に岩手県遠野市で母子健康手帳を電子化していたことで、妊婦が被災地を離れ、どこに里帰りしても安全に出産できたことから、災害に強いシステムを全国に広めるべきとの考えが示された。育児や仕事などで忙しい母親、父親をサポートしてくれる便利な機能も充実している上、母子健康手帳とこのアプリを活用することで、健診や予防接種漏れの防止にも効果がある。電子化の検討が望まれると考えるが、見解は
スマートフォンやタブレット端末、パソコンに対応し、妊娠中の体重記録や子供の成長記録の管理、予防接種のスケジュール管理ができるほか、出産や育児に関する情報や市の子育て情報を受けることができるものである。 国が妊婦健診、乳幼児健診、予防接種等のデータの標準化に向けて調査研究を開始したところであります。今後は、国の動向についても注視をしていく